伝統的な建築物にとって、石材は重要な構造材料であるだけでなく、彫刻芸術を表現する重要なポイントでもあります。園邸で使用されている石材はほとんどが閩南産の礱石または泉州白石、青斗石等です。林家の子孫が増築した際に台湾産の観音山石や礱石も取り入れました。台基や石段、柱石、花椅子、石窓などに多くの石彫芸術が見られます。
台基とは建物の最下部に位置し、実用性を目的とするため、簡単な「櫃檯腳(棚のような形をした踏み台)」に造られています。雲紋や巻き草、螭虎などの彫刻が施され、浅めの線彫りが多いです。
通路に位置し、同じく櫃檯腳(棚のような形をした踏み台)の形をした物が多く、階段の両端に巻き草、螭虎などの飾り紋が彫られています
柱の下に置く石で、通称「柱珠」と言います。柱の足の部分が湿気で腐食してしまわないようにすることができます。また、柱が受ける重さを広い面積に均等に分散します。
通常は縦の棒を並べ、そこに竹の節に似た彫刻を施して竹節窓を造ります。棒の数は奇数である「陽数」、すなわち三、五、七を原則としています。
通常は縦の棒を並べ、そこに竹の節に似た彫刻を施して竹節窓を造ります。棒の数は奇数である「陽数」、すなわち三、五、七を原則としています
垂直な四角柱で組み合わされ、柱頭のある四角柱は通称「望柱」と呼びます。柱頭にはかぼちゃや四角形、14面体のデザインになっており、シンプルで上品なラインに仕上げています。