月波水榭は月見をする所で、カイドウの形をした池に一対のひし形をした水榭(水辺のあずまや)を浮かべ、そこから小さな橋が岸辺まで渡り、まるで船乗り場に小船が一艘泊まっているかのようで、見る人の想像を膨らませます。一対のひし形は「方勝」とも言われ、中国古典工芸でも良く用いられる図案で、連綿と生まれ変わることを象徴しています。
水榭の右側にはらせん状の石の階段があり、すぐ近くに「拾級(スージー)」と書かれた額があり、階段を上るという意味です。かつては階段から屋上のテラスまで上がれました。塀の外にはまた浅い池があり、傍に石が畳まれ自然の趣が感じられます。そのうち一つの石の山は、日本統治時代に行われた盛大な式典を記念するため特別に造られました。
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