方鑑斎は、昔は読書をするところで、当時はよく文人の客が詩吟や唱和を行っていました。
方鑑斎の前には池があり、対岸側には水面から突き出すように舞台が設けられています。方鑑斎の右の壁には築山が重なり合うように造られ、それに沿って舞台まで通じる小道があります。太師壁が設けられたあずまやは舞台の後方に位置し、夜は歌で盛り上がり生き生きとしていました。
ここは水院を中心に、周囲には家屋、あずまや、回廊、橋、築山などが配置されています。方鑑斎の前方と舞台の後方にあるあずまやが水を隔てて向かい合い、水面に互いの影が映るようになっているのは「対景」という伝統的な庭園技術が使われており、景色の変化に富み、このような水院のデザインは、歌や音楽の音色が適度な残響を伴うため極めて音響効果が良いのです。